2015年10月06日

本棚★竹中流「世界人」のススメ

本との出会い:書店にて

読了した感想としては、たとえ今は小さな世界で生きていると思っていても、社会人たるものもっと世界の動向に目を向けなければならないし(特にアジア経済)、経営に携わる者としては経済にもっと目を向けなければ長くは生き残れないなぁ…と切に感じました。色々反省できた一冊です。



本書は2013年に出版されたものなのでやや時世が変わっているものもありますが、
竹中氏の経済学博士としての知見の深さが存分に発揮されている内容と、
大臣としての体験談を交えながら分かりやすく説いているものでした。


以下いくつかご紹介します▼▼

「鳥の目」
→読んでいて本書全体のキーワードの一つかもしれない、と思いました。随所にこの「鳥の目」(=物事を広い視野で見る)という言葉が配置されています。
対語に「虫の目」というキーワードも登場しますが、目の前のもの(視野が狭い)という表現で使われています。
身の回りのこと、また日本国内のことだけでなく、世界の動向を見ながら今の状況化を見ない日本人が多いことに危機感を持つべきと説いていました。

まず、懸念しているのは
・日本人はやっぱり「国内市場があれば十分」と甘えていること
・NTTになりたいか?トヨタになりたいのか?
・去年と同じは衰退と一緒

→様々なケースを挙げ、世界に通用する企業になる覚悟を持たねばならないことを警鐘していました。
こちらはその気がなくても、どんどん海外から企業が参入してくるのでやはり他人ごとでは済まされないということです。
船井総研に来ていただいている経営者の方々はあまり上記の懸念事項に当てはまる意識の方は少ないように感じますが、
従業員までこのような危機意識を持てるようになれば、さらに会社は強くなるのではと感じます。

・世界は2つの顔がある。
フラット化:発展途上国が躍進し、先進国に追いつく事
スパイキー化:一部の地域に人も生産力も集中していく事。

どちらが間違っていることではなく、どちらも事実存在する。世界は2つに分かれていくだろうし、その時自分はどちらの世界にとどまりたいかを問われている。
ただし、先進国がフラットな世界で甘んじていては、現状維持すら難しくなり、やがて沈んでいく。
※スパイキー化
トロント大学のリチャード・フロリダ教授によると、夜の地球を撮った写真を見ると20〜40位の灯りの塊ができていることがわかる。
これを「メガリージョン」、つまり大都市圏を指す。現代における世界のイノベーションの8割はこの灯りの塊の中から生まれている。
→どうやら、一番光っているのは東京圏とのこと!詳しくは本書にて^^

・「競争しないことは、よいこと」という発想の転換を
“競争力を高める唯一の方法は、競争することである”
今は少しずつ変わってきていると思うかもしれないが、実は日本は世界的にも競争に対する意識が低い。
「あなたは、たとえ競争によっていくつかの問題点が出てくるとしても、自由マーケットは必要だと思うか」という問いに対して主要国の中でYesと回答した割合の最低の数字が日本(50%)。ほとんどは、7〜80%がYesと回答している。
競争をしなかったら世界の中で生き残っていけない。郵政民営化も日本の郵便にイノベーションをもたらす環境をつくることが不可欠という観点から行ったものである。(実際、日本の通信費は米国と比較して高いようです。日本が82円に対し、40円程度とのこと)

→また、天下りをたくさんつくり、十分に働きもしない人に高い給料を払っている文化を一掃する必要があるとのこと。日本の自動車メーカーが強いと言われているのも、世界を見ながら競争をしているから。

このほか、優れたリーダーの共通点など、興味深い見解がたくさん書かれていました。
書籍内でもご自身で述べておられましたが、国内でこういった類の本はあまりないかも・・・と思います。
もっと広い視野を持たねばならないことを、事例を以て説得された本でした。
posted by 船井総研 村田 at 18:22| 東京 ☀| Comment(0) | TrackBack(0) | 本棚 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2015年10月02日

本棚★本棚にもルールがある

本との出会い:図書館にて



突然ですが、HONZというサイトをご存知でしょうか?
http://honz.jp/
元マイクロソフト日本法人の代表という経歴を持つ、成毛 眞 氏が主宰するブックレビュー専門サイトです。
様々な人(主催の成毛さんは勿論、ライフネットCEOの出口氏も投稿されています)のブックレビューを読むことが出来、新たな書籍に出会うことができます。

Amazonでは、過去の検索から関連するものを紹介してくれるので同系統の書籍をまとめて読みたいという時には大変便利ですが、今までの自分の嗜好と異なる本に出会いたいという場合は、こういった書評サイトに出会うと面白い発見ができて楽しいものでするんるん

この本との出会いは図書館で偶然目についただけなので、
本書に出会えなければ、HONZのサイトにも出会うことが出来ませんでした。奇跡!ぴかぴか(新しい)
人も一期一会ですが、書籍も一期一会ですね…。

話を書籍の内容に戻しますダッシュ(走り出すさま)
この書籍を読むと、すぐにでも本棚を掃除したくなるような内容ですあせあせ(飛び散る汗)

私の自宅には社会人になったタイミングで購入した小さな本棚と、一昨年購入したやや大きな本棚と2つあるのですが、主人も読書好きなので、本棚はすぐに満杯、リビングにも本が溢れ、結構なストレスになっています(笑)
本棚を掃除するのは、年末の大掃除と夏季休暇の年に2回程度。
その際にいくつか処分をする…という状況です。
皆さんはどれくらい本棚と向き合ってますか?(そもそも本棚が家にある??)

下記、備忘録もかねて成毛氏の印象に残った言葉をご紹介します。▼▼
※各項目の詳細は、実際に書籍を手に取って確認してみて下さい^^

1.“本棚を編集できれば、人生も編集できる”
理想の本棚とは、
・見やすいこと
・2割の余白があること
・勝負本のみ並べる
・多様性は持たせつつ違和感を排除する
・いつも変化していること

→成毛氏曰く“本棚は揃えて買った本を並べる場所ではなくなった。本棚自体が自分の百科事典となる”と述べています。確かに、極端な話を言えば、幼児期に読んでいた絵本をいつまでも本棚においている人は少ないと思います。その歳に見合った必要な本を並べておく(頻度・鮮度高く)ことで自分の頭の中をバージョンアップさせることが重要なのだと思います。

2.社会人に必要な本棚は3つ
・新鮮な本棚:買ったばかりの本、これから読む本を寝かせたまま置いておくスペース。これからの自分の教養になる
・メインの本棚:読み終えた本を効率よく並べて置いておく場所。3つの本棚のうち、最も収容量が多い。一般家庭にある本棚が、この本棚に近い
・タワーの本棚:ふとしたときに参照したくなる本を積んでおく本棚で、辞典やハンドブックで構成されている

おまけで、
・知の神棚:30冊までと限定させる。ちょっとしたスペースに置く。どうしても捨てられないもの、人生に大きな影響を与えた本
→神本、ありますよね…。私もいくつか手放せずに持っています。笑

3.関心がなくなったジャンルの本はまとめて売れ
・雑誌はニュース番組と同じ。読んだら潔く捨てる。

→雑誌、捨てられない人多いと思います。この発想は思わず断捨離を思わせるキラーフレーズでしたあせあせ(飛び散る汗)

4.他人に話せば話すほど本の内容は定着する
・自分がどこを面白いと思ったのかが再確認できる

→物事を他人に上手く説明できないのは、その内容をしっかり理解していないから。付箋などを活用して、面白かった部分にチェックをつけて読むと良いですね。

そのほか、代官山蔦屋書店や丸善丸の内店、ハーバード大学の図書館(!)など、様々な“本棚”の特徴を紹介しています。
割と短時間で読めてしまう本ですが、ノウハウがぎっしり詰まっていますので、是非参考になるところはメモや付箋を活用しながら読むことをお薦めします^^
読書好きにはたまらない一冊でするんるん
タグ:書評 成毛眞
posted by 船井総研 村田 at 22:40| 東京 ☁| Comment(0) | TrackBack(0) | 本棚 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2015年10月01日

本棚★「知」の強化書

本との出会い:書店にて

敬語の使い方などの書籍が多い本郷陽二氏ですが、今回はこちら▼


この“「知」の強化書”という書籍は、
・読書力をつけるには
・どうすれば時間を活かせるか
・どう整理すればいいのか
・発想力をつけるには
・書く力をつけるために
・思考力をアップさせるには
という知的習慣において、名だたる人々が過去出版している書籍を本郷氏が紹介しているというスタイルの書籍で大変面白いものでした。
この本をきっかけに、紹介されていた本を読みたくなる・・・というループにはまりそうですたらーっ(汗)

いくつかご紹介します。

1.読書力をつけるには
清水幾太郎「本はどう読むか」
・面白い本しか読まなくて良い
⇒正しい解釈になるかわかりませんが、興味のない本を読むほど苦痛なことはないですよね。日々仕事や生活をするうえで興味関心がある事項と関連する書籍を読んだほうが、格段に血肉になると思います。

・読書ノートの作成。書物に忠実に書いていく客観主義的ノートと、テーマごとに色々な書物にある部分をノートに写したら、それに関する自分の意見などを加えた主観主義的ノートがあるが、のちに活用できるのは断然主観主義的ノートである。
・読んだ本のどの点が有益だったか、どういう意味でその点が有益だったのか話せるまで踏み込む
⇒このブログの本棚コーナーにおいても、ややその色を持っております。。。まだまだですが。


2.どうすれば時間を活かせるか
糸川英夫「驚異の時間活用術」
※糸川氏のことは今回の書籍を通して初めて知りましたが、小惑星イトカワ、をはじめ大変有名な方なのですね。10年ごとに仕事の分野を変えていった。航空業界、楽器演奏、学術等多彩な趣味の持ち主で、しかもそれぞれ結果を出している。。。楽器もセミプロ級という方のようです。
そのような方が時間の使い方で大切にしていることは、
・忙しい人ほど良く眠れ。枕にこだわれ
・忙しく立ち働く生き方だけでなく、ボーっとしている時間を持つべきだとといた「逆転の発想」という書籍
・切れ端の時間を使う。@ある一定のまとまった時間が使えれば、その時間内に集中してやるAまとまった時間を遣えないなら、まとまらない時間をうまく使う⇒まとまらない時間の徹底活用が肝。ちょっとした切れはし時間は「神の恵み」と思っていた。


本田直之「レバレッジ時間術」
・忙しいは禁句にせよ
・時間を投資で増やす。時間資産は大きな複利で雪だるま式に増えていく。
・ゴールから日々の予定を逆算する。1日の時間割を作る事。
 @自己投資の「インプット」の時間。人に会う時間、読書の時間等
 A仕事をしている「アウトプット」の時間
 B食事や風呂や睡眠などの「生活」の時間
 C自由に使うプライベートな時間
 24時間を30分〜1時間単位くらいで4つのカテゴリーに分けて1か月ぐらい記録すると自分の時間の使い方のパターンや不明時間、非生産的な時間が見えてくる。そこから今後の時間の使い方の指針を見出し、新しい時間割を作る。最も大切なのは、インプットする時間を初めに確保し、時間を天引きする。



4.発想力をつけるには
外山滋比古「知的創造のヒント」
・考えの種子は寝かせること。寝かせるという工程は発酵するということ。
⇒私自身、仕事をするうえで、執筆やテキスト作成をする際は一度寝かせることが重要だと、上司からよく注意を受けていました。更に良い形に熟成されたり、??というポイントに気付けたりするのでよいですね。
どうしても時間に追われて大急ぎで作って提出…という方も少なくないでしょうが、特に不特定多数の人に見られてしまうような媒体などには慎重にならないといけません。

・「この先が面白そう」というところで読みやめる。ものを読むコツは、谷のところで読みささないで、山のところ、あるいは、山へさしかかるところで休止することである。もう少し酔い続けたいという気持ちをもったところで、あえて読み辞める。そうすると、あとで本を開くときっかけがつかみやすい。
⇒仕事でも、面白くなりかけたところで中断しておくと、次にその仕事に取り掛かったときに、調子よく仕事が始められる。これまでの概念の逆転の発想でした。

梅棹忠夫「知的生産の技術」
・知的生産とは「頭を働かせて、新しい情報を提出すること」ということである。
・ダ・ヴィンチの手帳⇒とんでもないメモ魔だった。街で出会った人の顔、弟子が買ってきたものの値段など・・・なんでもメモする習慣がある人だった。梅棹氏もこれを知りすぐに実践する。次第に自分なりに進化させたメモの方法をとる。「1ページ1項目」「ページの上欄に、そのページの内容が一目でわかる標題をつける」
・本には傍線を引く

⇒私は書籍を読む際、付箋を必ず使っています。付箋に要点や気付きを書き込み、該当ページに貼るのです。以前のブログでも触れましたが、神田昌典氏のセミナーに行った際、フォトリーディング講座の中で付箋を活用することを学んだことがきっかけです。この話と通ずるところがあると思います。
・本は一気に読む。一気に読んだほうが理解という点では確実さが高い。少しずつ読んだ本はよく内容の理解ができていないことがある。
⇒大変共感した。一気に読む本ほど内容を鮮明に覚えているものですね。その通りだと思います。
・書く技術は才能より訓練
⇒自分にとって、ブログを書いていることは、アウトプットの訓練として捉えています。

加藤諦三「大学で何を学ぶか」
・好きなことを見つけるというよりは育てるもの、創るものである。まず何かを始めてみる。どんなことも、最初から面白いと思えることはめったにない。最初は苦しいことが多いと思っていたほうがいいくらい。その段階を辛抱しているうちに、次第に経験や技術が身についてきて、面白いと思えるようになるものだ。
⇒最初から楽しくて仕方がない、というよりは、何かの縁で始めたことがきっかけで取り組み、辛いことも多々あったがそれが自分自身の血肉となり、己を大きくすることがあると感じます。


5.書く力をつけるために
板坂元「考える技術・書く技術」
・書く要点は、「だきこめ」「なめられるな」「のせろ」。「だきこめ」とは読者を自分の味方に引きずり込む技術。「なめられるな」は読者の信頼・尊敬を得る技術。「のせろ」とは読者を自分のリズムに乗せる技術ということ。
⇒テキストでも執筆でもそうだが、読み手を自分の味方にするすることは大変重要。さらに、短く、無駄のない文章にすることがポイント。あまり長すぎない文章を書くことも大切であり、1つの話題は400字詰め原稿用紙で最大3枚以内に収めるといいようです。

扇谷正三「現代文の書き方」→読む。
・現代文12の心得、の中の特に参考になるものとして、
 ・メモを見ながら原稿を、まず頭の中で書いてみる
 ・まず書きやすいところから書いていく
 ・文章は短文の積み重ね、を原則とする
 ・相手の立場になって、これでわかるかしら、失礼にならないかなどの検討と確認
 ・感情に激して書いた手紙は、一日寝かせること。手紙も自分も。

⇒本書の中に登場する著名な作者の多くが寝かせることの重要さを説いていると感じます。大急ぎで作った文章をそのままリリースすることは、大変リスクでもある事を私も痛感していますので、ここは万人共通して時間をかけるべきところなのだと思います。


「知」という一つのテーマから、様々な著者からのエッセンスを紹介している本に出会うための本と言えるかもしれません。
冒頭から巻末まで流れるような感じで、それこそ“一気に”読み進めることが出来ます^^
posted by 船井総研 村田 at 08:58| 東京 ☀| Comment(0) | TrackBack(0) | 本棚 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする